レポートを読む

女性のエンパワメントからはじまる 地域の防災・減災ネットワークづくり

新潟県

燕市児童研修館「こどもの森」

今までのプログラムに関わってくださった方は、女性がほとんどでした。その方たちの力を借り、ネットワークづくりをしていくにはどうしたらよいかを学びました。

開催日

2023年07月05日(水)

スケジュール

【講師】石本貴之さん
特定非営利法人まぢラボ 代表理事
にいがた子ども食堂・居場所ネットワーク「にこねっと」
事業創造大学院大学 新潟地域活性化研究所 客員研究員
総務省「地域力創造アドバイザー」

【当日のながれ】

10:15 講座開始
初めに講師の石本さんの講演をお聞きしました。

「女性の活躍が大事」「地域の事は地域住民で」など、よく聞く言葉だけれどちょっとモヤっとするのはなぜ?という投げかけから講座がスタート。
「ちがい」を「ちから」に変えていくことができるとネットワークができていくというお話を伺いました。
立場や、地域の事情、それぞれ違う者同士でどのようにネットワークづくりをするのか。次のグループワークで話し合います。

10:50 グループワーク
3つのグループに分かれてこれまでの活動を振り返りから話し合いを始めます。

どのような取り組みをし、誰と関わり、どんな変化があったかを話すことで多くの方々、団体との協働でプロジェクトが進んでいたことに改めて気づきました。

次の話し合いのテーマは、
「エクイティ(公平性)の実現の観点から私たちが作る地域の防災・減災ネットワークには、誰に関わってもらうとよいだろうか?」
少し難しいテーマですが、話し合いは盛り上がりました!

 

防災の専門家、自治会長、民生委員、大学・専門学校生、地元の中高生、そして児童館職員などさまざまな人とのネットワークが必要…すでにできている? そうなんです。さらにつながりを深めることができればよいのだという気付きがありました。

 

最後に石本さんより、地域をまとめるのはまだまだ男性が多いが、活動は女性が支えていることが多いとのお話がありました。「なんかあったときたのむいね(何かあったときにはお願いしますね)」と気軽に言い合えることが、イザという時に助け合える関係になるのだと思いました。

11:35 食物アレルギーに配慮した非常食の配食シミュレーション
ガウン、手袋をし、衛生面にも気を配り非常食を配食しました。参加者は、災害時にボランティアとして活動するであろう人が多かったので、食事を配る際の配慮についてみていただけたことはとても良い機会だったと思います。

 

今回の参加者で同意いただいた方には、電話番号やメールアドレスを登録してもらい、ネットワークを作ることができました。このグループがどんどん広がっていくように今後も活動を続けていきたいと思います。

参加者の声

・防災の活動を通じて、変化したものやことを考えること、グループワークの他の方の話を聞くことはとても勉強になりました。自分たちの活動を振り返る機会にもなりました。
・地域の防災ネットワークづくりの必要性を感じました。
・防災の取り組みは各々がせず、せめて地域ごとに取り組めると良いと思いました。
おみやげの工夫が素晴らしく、来てよかったと思いました。品物を見ることで活動を思い出せますし、最高です!!

参加人数

14人

よかったところ

・今まで連携してきた方と活動を振り返ることができました。
・女性の参加者がほとんどでしたので、女性目線での避難所運営の声をどのように届けてら良いかを考えることができました。
・当初、市内の児童館・児童クラブの職員のみを対象で実施予定でしたが、広く地域に呼び掛けることでさまざまな立場の方(食生活改善推進委員、保健推進委員、社会教育委員、市職員、児童館等職員)に参加してもらうことができました。

苦労したところ

・一般の方に興味を持ってもらうことが難しく、今回唯一の一般参加者は、食生活改善推進委員さんが連れて来てくれたお友だちでした。講師の石本さん曰く、「女性は知り合いを誘ってくる力を持っている」とのこと。このようにして少しずつネットワークができていくのだと実感しました。

寄付が活きた点

・ネットワークづくりの専門家の講座を受けることができ、参加者からは、「次回はないのか、友達も誘いたい」と満足度の高い感想がありました。
・非常食の配食シミュレーションを実施することができました。

協力

小中川児童館
西燕児童館
島上のなかまの会
燕市食生活改善推進委員協議会

主催・共催

燕市児童研修館「こどもの森」

協賛

損害保険ジャパン株式会社