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第1回避難所訓練 ~もしも避難所で夜を明かさないといけなくなったら・・・~

東京都

平町児童館

関東大震災から今年で100年。                                                             首都直下地震も今後30年で70%の発生確率といわれています。各家庭でも防災、減災に向けて準備をするなど意識が変化していると思います。                                                       その一つの体験として、学校へ宿泊し、避難所の開設から様々な防災体験。火おこし、飯盒炊飯などを行いました。

開催日

2023年10月07日(土)

スケジュール

防災課、消防署、消防団など様々な方々に協力していただき、10月7日(土)~8日(日)1泊2日の防災体験を行いました。
以下は、当日の様子です。

消防車の見学
起震車の体験(1)
起震車の体験(2)
まかないくん
発電機+照明
AED体験
水場の設置
防災士の講話(1)
防災士の講話(2)
夕食づくり(1)
夕食づくり(2)火起こし体験
夕食づくり(3)火がついた!
体育館で就寝準備
朝のバケツリレー
朝食配布(1)
朝食配布(2)

参加者の声

●在校生、その保護者に限定した避難所訓練としたことで、子どもだけでの被災、家族一緒での被災など状況に合わせた体験ができた
●目黒区防災課(起震車、煙ハウス、簡易トレイ+マンホールトイレ、発電機+LED照明、まかないくん+アルファー化米、給水ポンプ)、目黒消防署(消防車、初期消火、AED体験)に協力頂き多くの防災体験ができた
●学校のマンホールトイレ、給水ポンプの設置場所や利用方法が分かった
●避難所として体育館に宿泊することで、体育館の板の間に寝ることの大変さ、プライバシーの確保の難しさを経験することができた
 (運動用マットやダンボール、パーティションの活用による工夫)
●火起こし(ファイヤースターター、火切り)から、飯盒でご飯を炊く経験ができた
●防災時の保存水、クッキー、クラッカー、アルファー化米(まかないくんでお湯をを沸かし作成)を実際に食べることができた
 ※1泊2日の間、学校にいることで、水を含めた食料の消費(必要)量が分かった
 ※10月初旬で気温も高く、水の消費量がかなり多かった
●関東大震災から100年の節目で、家庭の避難用品などを見直す機会ができた
●子ども+保護者が一緒に参加できること、また定期的に開催することで災害時の訓練、備えに対しての経験、体験できた
●継続して避難所訓練の場を提供して欲しい

参加人数

154人(子ども:96名、保護者:52名、スタッフ:6名)

よかったところ

●通常、学校での避難所訓練は子どもたちだけが体験するため、保護者として地域避難所としての学校を知る機会がなかったが(地域で実施しているが参加者が少ない、参加しにくい)家族として体験してもらうことができた
●今回、子ども+保護者で、避難所である小学校で開催される避難所訓練に参加したことで、学校ではどのように避難所を開設し、運営するのかを学んでいただくことができた
●親子で参加することにより、家族で避難したケースを想定することができた
●宿泊体験では、体育館に泊まることにより、寝袋はあったものの、板の間に寝るためにどう工夫するのか(運動用マット、ダンボール、パーティションなど)を実際に体験いただくことができた
●火起こしから飯盒を活用した食事の準備ができた
●保存水、ビスケット、クラッカー、α化米を実際に食べてもらうことができた
(また、ビスケット、クラッカー、α化米だけでは、1泊2日でも厳しいことが理解いただけた)

苦労したところ

以下については次回開催に向け対策を検討する必要がある項目である。

●遅参する子どもや保護者がいたため受付撤収のタイミングが難しかった
 ※ 受付撤収後にも到着する子どもがおり、運営スタッフとの連絡が取りにくかった
 ※ 受付終了後にも確実に把握できる仕組み作りが必要
●体調を崩す子どもが発生したことを受け、事前に保護者へ緊急時には連絡する旨を伝える必要があった(なかなか保護者へ電話が繋がらなかった)
●保護者からの緊急連絡先を提示すべきだった(日帰り体験の子どもが忘れ物をしたが、その問合せ先(電話番号)がないとの改善要望があった)
●防災体験の体験順を班ごとに決めていたが、順番通りに班を回していくことができなかった
 ※ 各体験コーナーにスタッフを配置できると良かった
●区から借用した「まかないくん」の調子が悪く(火が消える)、カレーを温めるのに時間が掛かった
●子どもたちは飽きやすいので、子どもたちが集中できる時間を考え体験させる工夫が必要だった
●翌朝の食事準備として食事内容や準備方法を明確にし、分担を決めておく必要がある
 ※ 朝食は軽食で考えていたが子どもたちが良く食べるので、それなりの量が必要
 ※ 食事のバランスを考える必要がある(ミニトマト、胡瓜などの野菜があった方が良い)
●ゴミの処分が大変
 ※ 基本持ち帰りとしたが運営上発生するゴミ、さらには個人情報を含んだ紙もあり処分には配慮が必要
●参加者に対してスタッフの人数が足りなかった
 ※ 実際の避難所でも同様の状況になると思われるため、次回の開催に向け人員配置の見直しや工夫が必要(特に避難所にいる人員の数を把握するために受付にはできる限りスタッフを配置し続ける)

寄付が活きた点

●防災士から、子ども、保護者に向け災害発生時の対応が、家庭でどのように行われているのか、決められているのかなど確認する形で説明いただけた(特に家族で集合する場所をどこにしているのか?など)。また、地域に住む防災士であったことから、この地区のどこに何が整備されていて、どう利用できるのか、また目黒区としての防災対策についても詳しく説明いただくことができ、参加者への説得力があった。
●資機材倉庫にある消耗品を利用することはできないため、資機材倉庫にある消耗品を購入することで、参加者が災害時と同様の体験をすることができた。
※ アルミシートでの体温保護、エアーマット/簡易マット+ダンボールパーティション作成用の紙テープ+スズランテープ、養生テープを使った宿泊スペースの整備、買い物袋・ゴミ袋を活用し身の回りの整理整頓

協力

目黒区防災課・消防署・消防団・大岡山小学校

主催・共催

主催:平町児童館
   大岡山小学校おやじの会
後援:大岡山西住区住民会議
   大岡山東住区住民会議

協賛

損害保険ジャパン株式会社