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まなびのフォーラム

新潟県

燕市児童研修館「こどもの森」

こどもの森で遊んでいるときに大きな地震が発生、家に帰れなくなり一晩ここで過ごすことになったらどうする?赤ちゃんも車いすの人も耳が聞こえないお友だちもいる。みんなが安心して過ごせる場所にするためにはどうしたらいいかを考えました。

開催日

2023年02月25日(土)

スケジュール

午前中は会場設営。
そして、講師の李仁鉄さんから進行のレクチャーを受けました。

受付
燕市の避難所で実際に使用する「避難者カード」に記入しました。自治会名を知らない参加者も。

最初は講師の李さんの講座です。
災害が起きると…、避難所ってどんなとこ?という防災の基礎や避難行動について学びました。

グループワークに入る前に自己紹介タイム。
胸のリボンには、呼ばれたい名前、それぞれの得意なことや所属が書いてあります。

次に、こどもの森の館内探検。避難所になったときに危険はないか、どんな活用ができるかを考えながら周りました。普段は入ることのできない場所にも行ってみました。

いよいよ避難所設営について考えるグループワークです。
地震発生時、館内にいる人を家族・グループごとに色分け。年齢、性別、障がい等を考え、館内のどこで過ごすのがいいかを考えました。

子どもだけで遊んでいた子は、同じくらいの年の子がいるの家族の近くだと安心だよね。
日本語が分からないかもしれない家族は本部の近くかな?
トイレに近いところはどの家族がいい?
一晩だけなら、みんな同じ部屋にいた方が目が届いていい。
発達障がいの子は大勢がいる部屋じゃないほうがいいかな?
・・・などなど、活発に意見が飛び交いました。

 

ようやくみんなの居場所が決まったと思ったところで追加ミッション! さらに6組が避難してきました。ペットもいます。もう一度みんなで考え直しです。

その後、他の班の考えを聞いて回りました。4班それぞれ全く違う配置になっていて、いろいろな考え方があることに気付きました。

また、オンラインで他県の児童館と繋いで、イベントの様子を見ながら各地域では何ができるか等の意見交換を行いました。

参加者の声

★普段あまりかかわることのない人たちとグループワークを通して、意見を共有することで、自分では気付けなかった広い視点を持つことができました。
★自分のこと、他の人、さまざまな立場のひとのことをどう考えていけばよいのかのヒントになりました。
★グループワークで最善の案を考えてつもりでも、他のグループの考えを聞くと、その視点もあるのかということに気付きました。いろいろな立場の視点を想像することが必要だと感じました。
★非常用品は備えていますが、実際に避難所に行くということを全く考えていませんでした。いろいろな人が一緒に過ごす場所のことを考えることはとても大切だと思いました。
★本当に災害が起きたらと、自分の家族のことを考えました。何が必要で、いつ避難するのか、改めて家族で話す機会を作ろうと思います。
★もっと難しい話だと思い子どもを連れてこなかったことが残念でした。来ていたら良い体験ができたと思います。

参加人数

46人(おとな40人、大学生2人、小学生1人、幼児3人)

よかったところ

参加者が皆、自分事として避難所生活を想像し、協力し合って良い環境を作るためにどうしたらよいかを考えていました。児童館職員だけでなく、自治会長、食生活改善推進委員、大学生、その他地域の方が、配慮の必要な家族について思いやりの気持ちを持ちながら話し合っている姿を見て、とても温かい地域だなと感じました。お互いの存在を知ることができる良い機会にもなったと思います。

苦労したところ

児童館利用の保護者を誘っても、参加につなげることができませんでした。子育て中の方の参加が少なかったことが残念でした。

助成金が活用できた点

講師に李仁鉄さんをお迎えすることがでました。、防災について初心者の参加者も興味を持ち、楽しみながら取り組めるような進行をしてくださりありがたかったです。

メディア取材

★新潟日報 2023年2月8日(水)・3月15日(水)
★まるごと県央 5月号

協力

燕市小中川児童館
新潟医療福祉大学
燕アレルギーっ子クラブ
新潟県女性財団

主催・共催

燕市児童研修館「こどもの森」

協賛

損害保険ジャパン株式会社