つながる防災プロジェクト「防災段ボールデイキャンプ」
福岡県
徳力児童館
7月に教えてもらった「逃げ地図つくり」を徳力児童館のこどもたちが他地域のこどもたちに教えました。行ったことのない場所でも逃げ地図を作れるようになり、これからの生活に活かしていけるようになりました。また限られた空間の中で、大勢の人たちが「遊び」に来るのではなく「避難」して来る状況を体験し、「人の出す音」を聞き、騒音になったりすることを学びました。
開催日
2025年08月22日(金)
スケジュール
他地域の児童館(長浜児童館)から参加があり、「逃げ地図」に作り方をこども同士で教え合うことは、私たち大人が教えるよりも数倍インプット力が強く感じられました。
※「逃げ地図」は株式会社日建設計の登録商標です。

避難所体験では、限られた「支給食品・飲料」をどのようにして分け合うか、それぞれのグループで検討していました。ジャンケンで決めるグループ、年下から決めるグループ、早い者勝ちのグループ等様々でしたが、「『これ』食べられない」(カレーパンは辛いから・甘いパンは苦手等)と声にすることが出来ないこどもが数人いて、泣き出す場面も見られました。「避難所では選べないから、仕方ない。頑張って食べよう」というこども、「じゃあ、僕のと取替っこしよう」というこどもたちの姿がありました。避難所では、大人主体で、流れに乗れない子どもたちの気持ちは埋もれてしまう、と感じました。大人がこどもたちにどれくらいの気配りが出来るかアレルギー対応も含め、配慮していかなければならないと思いました。

参加者の声
・知らない場所の地図だったけど、自分で逃げ地図が作れることが分かって、ホッとした。
・遊びに行ったことのある施設の近くの地図で、実際に逃げ地図を作ってみて、言われた場所に避難しても津波が来てしまうことが分かって、怖くなった。避難指定の意味がないと思った。
・ちゃんと教えられて良かった。
・パンの分け方が難しかった。
・「静かにする」ことが苦しかった。何でか分からないけど、途中で笑いが止まらなくなってしまって、困った。大人がいたら、怒られると思った。
・ペットとか一緒に避難する人は大変だと思った。自分はイヌアレルギーがあるから困ると思った。
参加人数
65人(小学生51人・大人14人)
よかったところ
・場所を変えても逃げ地図が作れるようになったこと。
・避難所は、いろいろな人がたくさん集まる場所だから、静かにしないといけないことを体験できたこと。
・徳力市民センターの方が見学に来てくださったこと。
苦労したところ
・一日通しのスケジュールで、中だるみが出て、多少、真剣味に欠けて来た時。
・パン等の分け方について、こどもたちは案外シビアで、なかなか決められなかった。
・段ボールでのパーテーション作りが、「基地づくり(遊び)」のようになって来た時。
助成金が活用できた点
・水やロングライフパン、救給カレーなどの防災食や段ボールを使っての避難所体験の準備が出来たこと。
・馴染みの防災士の方に指導してもらえたこと。
協力
特定非営利活動法人KID's work
地域の防災士さん
主催・共催
徳力児童館・長浜児童館(北九州市福祉事業団)
協賛
損害保険ジャパン株式会社