逃げ地図づくりワークショップ
新潟県
燕市児童研修館「こどもの森」
水害発生時の徒歩避難について、地図に色を塗りながら考えました。小学生から高齢の方までが地図を囲んで避難について自分事として考え、本気で話していました。
開催日
2024年03月17日(日)
スケジュール
9:30 スタッフ集合
ファシリテーターとして各グループに入ることができるように、事前説明を行いました。
10:00 受付開始
受付で燕市の避難所で実際に使われている「避難者カード」に記入し、各グループに分かれました。
テーブルで名札を記入して開始を待ちました。
名札には、読んでほしい名前と得意なことや資格などを書きます。
書く前から、グループの仲間との会話が弾んでいました。
10:30 講座開始
はじめに、山本俊哉先生(明治大学/日本都市計画家協会)よりオンラインで逃げ地図づくりのガイダンスをしていただきました。
前半は子どもたちにも分かりやすくお話していただきいただきました。
後半は、大人向けに逃げ地図づくりの進め方や意義などについてのお話でしたが、子どもたちも画面から目を離すことなく最後まで集中して聞いていました。
10:45 ワークショップ開始
まずは自己紹介。名札に書いた特技などを紹介し合いました。
地図の塗り方を説明した後、いよいよ地図に色を塗っていきます。革紐を道路において3分間に歩ける距離を塗ります。
幼児や小学校低学年の子どもたちも時間ギリギリまで集中して取り組んでいました。
ハザードマップを見ながら、「洪水の時はここ通れるかな?」「こっちの道のほうが安全かも!」などと考えたり、自宅を確認したりしながらの色塗りでした。
避難経路を矢印で書き込む際にも、「こんなに長い時間歩けるかな?」「普段通らない道だけど、こっちの方が近道なんだね」などの気付きを話していました。
その後、塗ってみて気付いたことや感想をグループで話し合い、付箋に記入しました。
最後に、各グループの代表が発表しました。
小学生がただ単に色塗りをしていたのではなく、徒歩での避難についてきちんと考えていて、それをしっかりと発表できたことに大人たちから大きな拍手が送られていました。
まとめの話の間に、子どもたちにお手伝いしてもらい、災害備蓄のおやつを配りました。
おやつをみんなで食べながら、避難所で食物アレルギーのお友だちがいたらどうする?という話を燕アレルギーっ子クラブの代表よりしていただきました。
甘いものを食べちょっと一息つき、一緒に活動した班のみんなでお互いに拍手を送り合い終了となりました。
★当日のワークショップの様子が、認定NPO法人日本都市計画家協会 逃げ地図研究会のウェブサイトにて紹介されました!
参加者の声
・地図の作業をすることで、歩く時間、距離のイメージができた。
・さまざまな年齢、立場、条件の人とグループになれて良かったです。
・子どもと作業できたことがよかった。水害の怖さや住んでいる所の危険さも知ることができました。
・親子で参加しました。子どもたちの集中して取り組む姿が見れて良かったです。防災に対する意識をちょっとずつ持ってもらえるきっかけになったと思います。
・ハザードマップを見たことがなかったです。これを機に自分の家の周りも調べてみたいと思いました
・おやつのおまけがあってうれしかった!
参加人数
51人(幼児5人、小学生7人、中学生3人、大人36人)
よかったところ
・さまざまな年齢の参加者がいて、普段交流のない世代間の交流ができました。
・白地図がどんどんきれいに色が塗られていくことがワクワクして、それが歩いて移動できる距離だということがどの世代にとっても分かりやすいものでとても良かったと思います。
・1、2階が浸水する場所が避難所になっているのはなぜ?と小学1年生の子どもも気付けていました。
・「実際に歩いてみようか」「自宅の近くの地図でもやってみたいね」との声もあり、プログラムの広がりを感じることができました。
苦労したところ
受付開始後に、フリーペーパーの記事を見たという方が参加したいとやってきました。関心があり来てくださった方を断ることができず受け入れましたが、直前まで班分けをしなければならず、大変でした。参加者が多いことはとても嬉しいことなのですが、定員できっちりと締め切るという判断も場合によっては必要だと感じました。
助成金が活用できた点
今回のワークショップにつながる機会をいただきました。また、人数分の色鉛筆など必要な備品もそろえることができました。
メディア取材
まるごと!県央(フリーペーパー)2024.3月号 ※告知記事
協力
山本俊哉先生(明治大学/日本都市計画家協会)・損害保険ジャパン株式会社・燕アレルギーっ子クラブ
主催・共催
燕市児童研修館「こどもの森」
協賛
損害保険ジャパン株式会社