中筋児童館(兵庫県)&鴨島児童館(徳島県)被災時を想定した取り組み
徳島県
鴨島児童館

徳島県で震度7の地震が起き、地域住民が吉野川市民プラザで避難生活をし、日々復興のための全力を尽くしていますが、一週間も経つと、かなり疲弊しているように感じます。こどもたちにも不安や寂しさが見られ、児童館職員も応援に行きますがなかなか職員体制が組めない状況の中、以前より交流のあった中筋児童館さんが助けに来てくれることになりましたという想定の中、防災フェスタにてこどもたちの心を癒すブースを設置し、こどもたちのあそびを支援していただきました。次の日には、防災フェスタでのこどもたちの関わりや実際に災害時だった場合のことを考えながら意見交換を行ったり、損保ジャパン徳島支店の方にお越しいただき、クロスロード神戸編を使って自分ならどうするかを全員でシェアしながら、様々な気づきを得ることができました。
開催日
2025年05月24日(土)
スケジュール
【24日】
13:00~吉野川市民プラザに集合
14:00~「みんなおいでよ!防災フェスタin yoshinogawa」
スタート
(災害後疲弊したと想定した親子があそびに来るブース)
16:00~防災フェスタ終了
18:00~鴨島児童館にて意見交換会
22:00頃~終了
【25日】
10:00~防災フェスタでの体験や県をまたいでの災害時支援について感じたことの意見交換会
11:00~損保ジャパン徳島さんと一緒にCROSSROADゲーム
12:00~2日間の振り返り
参加者の声
<鴨島児童館>
・他館の児童館とこのようにつながることができて、児童館の在り方の違いを知ることができた。
・普段からお互いの児童館の横の繋がりや縦の環境を知っていたら、安心してお手伝いにきました!と言えそう。
・受け入れ側の気持ち、状態を知ることが大事。
何がダメで何が良いのか。地域性の違いは大きい要素。
・お互いの取り組みを持続して有事に使えることができるように。
・交流で感じた気づきを更に皆で共有して、今後の運営に活かして欲しい。
・地域のマスコットを連れていくと面白そう!
・普段児童館へ来ていない地域のこどもたちを知ることも大切。
・県外とのつながりを平時より持っておく。
全国の児童館がつながりをもち、お互い助けあえたらいいな!
・県外のこどもたちと一度でも関わっておくこと大事!
・今回の交流でお互いの問題点が分かったので、これからも交流を増やして防災の問題点を見つけ出して、解決策を見つけることが大切だと感じた。
・防災クロスロードにより、先人の苦労を思考訓練によって学ぶこと。とても参考になった。
・地域や価値観を乗り越えようとする試みがいかに大事かを学んだ。
<中筋児童館>
・児童館主催で公的機関、こども園等の学校園、民間会社などなどすでにたくさんの機関と繋がっていることに驚いた。
・実際に参加してみると、児童館の呼びかけに応えた地域のみなさんと密着したイベントだった。
・当日は、児童館スタッフはどこにいるのかわからないくらい忙しくされていたが、前回の交流で参加していたボランティアの学生さんたちが温かい声をかけてくださり、準備の様子を確認できてほっとした。
・イベントは隅々まで楽しく、皆さんのお人柄がしみいった温かく素晴らしいものであった。
・遠方より私たちが助けに行くという設定だったが、有事の際にはここの土地にいる人たちで十分助け合える瞬発力を感じ、圧倒された。
・鴨島児童館が日頃から地域との繋がりを大切に育んでいることを実感した。今回体感したものを忘れずに中筋でも活かせられるようにしたい。
・クロスロードを初めて体験した。災害時、避難所で物事を決めるにあたって、正解はないが、その時その時に判断をしなければいけないことがあることを知った。
・多数決で決めるとしても少数派の意見も丁寧に聞くこと、意見が別れた時に折衷案が生まれるかもしれないことなど学ぶことができた。
・児童館内でも想定外な出来事が起こった時、どう決めていくか、芯になるものを確立していきたいと思った。
・クロスロードは初めての体験だったがとても面白く、またとても勉強になった。どの場面でも正解はないという、立場や状況により色々な側面があることを知ることができた。思いもしないところからの発言があったり、とても考えさせられた。自分たちで作成しながら、話をするのも良い思考の訓練になると感じた。
・鴨島児童館と交流を重ねるうちに環境や地域、管轄の違いで同じ児童館でも違いが大きいことを実感した。
・今は大きなイベントをされている鴨島児童館も、最初は小さなところから一歩ずつ、そして続けることで周囲から認められるようになったという話を聞き、事業を続けることが大切だと改めて思った。
・今回、わたしたちは災害時の支援する側で参加した。受援側、支援側両方体験することで、必要な情報、知りたい情報、配慮の気持ちなど考えることができた。
・鴨島児童館の職員のみなさん、ボランティアのみなさんに温かく迎えていただきありがとうございました。本当にお世話になりました。
・両日ともに学生のボランティアの方々にとてもお世話になったた。鴨島児童館で育ち、鴨島の流儀をきちんと受け継いで職員の皆さんを助けている姿に感動と羨望が湧いた。中筋児童館にも10年以上のお付き合いのある高校生がおり、お二人のような頼もしい人になってほしいので今後も関係性の構築を続けたい。
・人よりもその動かしているもの自体を当たり前に、という言葉がとても印象深かった。そうなる為にどうしていけば良いか、立ち返って考え、実行していきたい。
参加人数
8人
よかったところ
2月9日に中筋児童館へ出向いて活動をした時は、初めての試みでどんな風になるのかワクワクした様子だったのですが、今回受け入れを体験して見て、更に深くたくさんの気づきを得られたように思いました。
まずは地域性の違いを実感しました。中筋児童館は自身の児童館と鴨島児童館の親子の違いを感じられたそうで、その地域のこどもたちを平時より知っておくことはとても大切なのではないかと考えました。何もない時にお互いの児童館を訪問し、こどもたちと関わっておくのと、全く知らない状態で支援に行くのとでは状況がかなり違います。普段から関わることでこどもたちの特徴を知ることが非常に大切だと思いました。
次に、支援する側も得られる情報は事前に入れておくことの必要性を感じました。お互いの児童館をSNS等で情報確認、何が必要か、行ってどんなことをするのかを考え、自分たちでできることは自分たちですることも大切だと学びました。
今回のフェスタのように外部施設を利用するなどして、普段児童館を利用しないこどもたちを知ることも大事だとわかりました。
他にも様々なことを学び、得ること、考えることができましたが、災害時でも親子が安心できる場を作ることが最も重要だと思いました。災害時だけではなく、このような取り組みを通して県外との連携を広げておくこと、その基盤を作っておくことが親子や地域の安心・安全に繋がっていくのだと強く感じました。
広域から支援を受け入れる環境づくりも非常に大切で、今後いつ起こるかわからない大災害を前に全国の児童館同士が繋がりを持ち、お互い助け合える関係性を作っておくことは本当に大切なことだと思いました。今年度このような連携をスタートすることができたことがとても良かったことだと感じています。今後も継続してこの取り組みを続けていけたらいいなと思っております。
苦労したところ
防災フェスタ当日が大雨だったので、中筋児童館さんの移動が大変で申し訳なかったなと思いました。
助成金が活用できた点
助成を受けたことで、県外との取り組みを行うことができました。運営費が毎年キツキツの児童館ではこのような活動がなかなかできないので、非常に有難いです。
協力
中筋児童館
損保ジャパン徳島支店
NPO法人眉山大学
鴨島ミライ防災ラボ
主催・共催
鴨島児童館
協賛
損害保険ジャパン株式会社